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新型コロナワクチン接種 Q&A

Q1. アレルギーとは何ですか?

A1.

私たちの体には、自分の体の成分と違う物、例えば、細菌、ウイルス、食物、ダニ、花粉などが体の中に入ってくると、これを異物として認識して攻撃し排除する仕組みがあります。これを「免疫」と呼んでいます。

これらの異物に対して反応する際に自分の体を傷つけてしまう場合をアレルギー反応と呼んでいます。アレルギーの原因となるものをアレルゲンといいます。

(日本アレルギー学会HPより)

Q2. アナフィラキシーとはなんですか?どんな症状がでますか?

A.2

アナフィラキシーガイドライン2022より、以下の2つの基準のいずれかを満たす場合はアナフィラキシーの可能性が高いとされています。

1.皮膚や粘膜、またはその両方の症状(全身性の蕁麻疹、痒み、全身真っ赤な状態、唇の腫れ、口の中や舌の腫れなど)が急速に(数分から数時間で)発症
+次の①~③のいずれかの症状がでるとき

  • ① 気道・呼吸器症状:呼吸が苦しくなったり、喘息のような症状が起こる
  • ② 循環器症状:血圧低下、脱力、失神などの症状が起こる
  • ③ そのほか:重度の消化器症状:激しい腹痛、複数回の嘔吐などの症状が起こる

2.典型的な皮膚症状を伴わなくても、患者にとって既知のアレルゲンまたはアレルゲンの可能性が高いものに暴露されたあと、血圧低下や気道症状、喉頭症状(声が出しにくい、強い喉の痛みなど)が急速に発症

Q3. ワクチン接種後のアレルギー症状とは何ですか?副反応とは違いますか?

A.3

ワクチン接種により、体内で新型コロナウイルスに対する免疫ができる過程で様々な症状(注射した部分の痛み、発熱、倦怠感、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢等)が現れることがあります。こうした症状の大部分は、接種の翌日をピークに発現することが多いですが、数日以内に回復していきます。(厚労省HPより)

一方、アナフィラキシーを含む急性のアレルギー反応は、ほとんどが接種後数分ないし十数分以内に現れます。アナフィラキシー症状を含む、急性のアレルギー反応が起こる可能性があります。

Q4. ワクチン接種後のアレルギー症状とはどのようなものですか?

A.4

  • (ア) 注射部位以外の皮膚の発赤、蕁麻疹、唇の腫れ、目の痒みや腫れ、くしゃみ、鼻水などの鼻炎症状
  • (イ) 喉の閉まる感じ、呼吸困難、強い咳などの呼吸器症状
  • (ウ) 強い腹痛、嘔吐・下痢などの消化器症状
  • (エ) 血圧低下・意識障害などの循環器症状

Q2.を併せてご参照ください。

Q5. アレルギー症状でワクチンを避けるべき人はどのような人ですか?

A.5

同種類の新型コロナワクチンの接種を避けるべき人は直近の新型コロナワクチン接種で重度の過敏症を呈した人

※ワクチンの成分、特にポリエチレングリコール(PEG)あるいは PEG と交差反応性があるポリソルベートを含む薬剤に対して重度の過敏症をきたした既往がある場合は専門医による適切な評価とアナフィラキシーなどの重度の過敏症発症時の十分な対応ができる体制のもとでない限り、同ワクチンの接種は避けるべきとされています。

Q6. アレルギー疾患があってもワクチンは打てますか?

A.6

  • (a) 喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎
  • (b) ワクチンや医薬品(注射)以外の特定の物質[食品、ペット、ハチ毒、環境(ハウスダスト、ダニ、カビ、花粉など)、ラテックスなど]に対するアレルギーは、コロナウイルスワクチンを接種することによるアナフィラキシーの発症リスクは変わらないとされています。
    ただし、コントロール不良喘息患者の場合には、万一アナフィラキシーをきたした場合に重症化するリスクがあるため、これらに対応できる医療機関での接種が望ましいと考えられます。
Q7. ワクチン接種の際に注意が必要な人はどのような人ですか?

A.7

  • 1.予防接種で接種後に全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  • 2.本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者

上記の方は、アナフィラキシーなどの重度の過敏症に対応できるような体制のもとで接種し、接種後の観察時間も 30 分以上とすることが望ましいと考えられます。また、ファイザー製のコロナウイルスワクチンの成分につきましては、ポリエチレングリコールおよびそれと交差反応性があるポリソルベートが考えられます。特定の医薬品使用後にアナフィラキシーをきたした既往がある場合、ワクチンを接種する前に、添付文書でアナフィラキシーをきたした薬剤に含まれていたか確認しておくことが必要です。

2.につきましては、下記の①~③に該当する方はリスクが高いと考えておりますので、かかりつけ医もしくは当院にご相談ください。

  • ① 複数の薬剤でアナフィラキシーの既往がある患者
  • ② 原因不明のアナフィラキシーの既往がある患者
  • ③ 今までにワクチン接種でアナフィラキシー症状を起こしたことのある患者
Q8. 今まで複数回ワクチン接種で症状はありませんでしたが、今後、アナフィラキシーを起こすことはありますか?

A.8

同じワクチンであっても、2回目、3回目が大丈夫であっても、可能性はあります。

Q9. ポリエチレングリコールやポリソルベートのアレルギー検査はできますか?

A.9

現時点で確立された検査はございませんが、当院アレルギー科ではファイザー製およびモデルナ製に含まれるポリエチレングリコール2000での皮膚検査を行っております。この検査が陰性であっても、必ずしもポリエチレングリコールのアレルギーを否定できるわけではございません。この検査のほか、今まで内服されてきた薬剤等の成分からも併せて評価しております。
受診の際は、お薬手帳をお持ちいただけますよう、お願い申し上げます。

Q10. ワクチン接種後の発熱や痛みに対して、市販の解熱鎮痛薬を使ってもいいですか?

A.10

市販の解熱鎮痛薬には添加物や副成分が含まれていることがあります。
アレルギー体質の方は、かかりつけ医にご相談いただき、処方を受けていただいたほうが安心です。

Q11. 解熱鎮痛薬にアレルギーがありますが、どうしたらいいですか?

A.11

ワクチン接種後の副反応に対しまして、解熱鎮痛薬が使用されており、解熱鎮痛薬に関するご相談が増えました。解熱鎮痛薬にも様々な種類がございます。

かかりつけの先生にご相談いただき、内服可能な薬を処方していただいたほうがよいでしょう。複数の解熱鎮痛薬に反応される方は、アレルギーではなく、不耐症の可能性も考えられます。

当院では、内服可能な薬を検討するために、入院での内服チャレンジテストも行っておりますので、ご相談ください。

Q12. コロナワクチン接種後にアレルギー症状がありました。次の接種はできますか?

A.12

一度、かかりつけの先生にご相談ください。当院にご紹介いただいた場合、重篤ではない、局所的なアレルギー症状が疑われるのであれば、接種のご希望があれば、検討させていただきます。もちろん、症状がひどくでる可能性も否定はできませんので、症状に応じましては、1泊入院での接種を勧めることもございますので、ご検討ください。

アレルギー症状以外の副反応につきましては、アレルギー科での対応はできませんので、ご理解いただけますよう、お願い申し上げます。

英語版はこちらからご覧いただけます。

食物アレルギーレシピ(卵・牛乳・小麦 不使用)